佐藤峰研究室/Mine’s Lab

小確幸のコミュニティデザイン/Community Design for Wellーbeing

エッセイ

卒業式に思う

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今月、長女が中学校を、次女が小学校を卒業した。同じ市内の公立学校なのに、二つの卒業式はやや様子が違う感じだった。なんだか印象的だったので記しておきたい。

中学校の方は7クラスもあることもあり、卒業証書授与は最初と最後の生徒だけ、後の生徒はその場で立ち上がるという形式だった。君が代は演奏を聞くのみ、しかし保護者も規律や着席は一緒に行う、校長先生の祝辞も、卒業生と保護者に向けて半々くらいの内容だった。ちょっとした公式なセレモニー感があった。もちろん卒業生は全員制服で、入場も退場もなるべく男女のペアで2列になるようになっていた。部活動などで賞をもらうなど活躍していた卒業生の名前のプリントが配られたが、運動系=男子、文化系=女子でくっきり分かれていてとても驚いた。

小学校の方は3クラスと少ないこともあり、全員に卒業証書が手渡された。君が代はなしで保護者はずっと着席のまま、校長先生からの祝辞も冒頭の保護者への祝辞の後は、ずっと生徒に向けた言葉だった。そして式の後、保護者と卒業生が一旦集合して、在校生と職員の方々で送り出してくれた。卒業生に対して最後に何をしてあげたいかということだけを考えた「集まり」の要素が強かった。制服はないのでそれぞれの服装で、女の子も割とズボンの子も多く、パーティドレスみたいな服装の子からほぼ普段着の子までまちまちだった。そして中学校みたいに、男女でベアになるように並ばずに出席番号順で二列で来ていた。

3年間の中で折りに触れ思っていたけれど、中学校での社会化は徹底的だなあと感じた。小学生まではそれなりにのびのびしているののに、中学生になった途端に、良くも悪くも「大人」の世界に向かっていく。思春期の体の変化もあるけれども、制服が男女で明らかに違うものを着ていることもあって、形からジェンダーということが意識的に刷り込まれて行くんじゃないかなあと思った。

次女は自分ではスカートを一着も持っていない。長女が小学校の卒業式で着た紺のブレザーとチェックのミニスカート(お古で頂いたもの。今回の卒業式での定番でもあった)は全然入らないから、結局長女の中学校の制服を着て参列した。なんだか足がスースーして嫌だったようだ。自分のことをオレと呼んでいるし、声も低めだ。さすがに中学生になってまでその呼び方はまずいと思っているらしく、最近相談された。結局、ウチ(関西風?)か自分(石原軍団?)ということにするらしい。親としては自分らしくあればなんでもいいと言いたいけれども、それだけではないところもわかるので、助言も難しいなあと思う。

それぞれの卒業式の夜、好きなレストランに連れて行くことにした。すると長女はスシロー(ただし金額上限なしに好きなだけ)、次女はイタリアンバイキング(ただし制限時間なく好きなだけ)というリクエストになり、本当に好きなだけ食べていた。今は目下ダイエット中らしいがが信じがたい食欲だ。お皿を重ねないスタイルの「ちゃんとしたレストラン」でゆったりとみんなでご飯を食べられる日は遠いかもと思いつつ、それが「らしさ」であれば、そのままでいいのかもしれない。

次女のランドセルの寄せ書き。

-エッセイ

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