佐藤峰研究室/Mine’s Lab

小確幸のコミュニティデザイン/Community Design for Wellーbeing

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THIS IS YOUR LIFE

投稿日:3月 31, 2024 更新日:

昨年に続いて今年も防災(というより正確には緊急対応)関係の出張でサンフランシスコを中心とした北カリフォルニアに出張に10日ほど行ってきた。前回は「サンフランシスコ近郊では緊急時ということはどのように考えられて、対応されているか」ということを調べたが、今回は、その対応のための体制やトレーニングについて教えてもらいにいった。今回は、保安局、消防局(NERTというボランティアプログラム)、市民社会の連合体のそれぞれを動かしている方々にお話を聞くことができた。1989年に大きな地震を体験したサンフランシスコではそれまで市とNPOが本格的に協力して対応する仕組みがなかったのでそれが立ち上がったこと、2001年に起きた911を受け、国家を上げて2年かかりで全ての緊急事態(災害、テロ、襲撃犯、感染症、大事故など)に対して同じ仕組みで対策本部を立ち上げるユニバーサルな仕組みFEMAができたこと、その仕組みのもとで指揮を取る人からボランティアをする人まで同じ言語とフォーマットを使っていることなどが分かった。そしてそこに携わっている人たちの今を生きるための力や覚悟というものに、国力の差のようなものを感じた。仕事の途中途中にヨガスタジオに行ってみたり、友達と会ったりしながら、晴天のサンフランシスコを忙しいスケジュールもありながら楽しむことができた(家事をしないで良いというのはたまには本当にいいものだ。)

サンフランシスコには叔父叔母夫婦が暮らしていて、滞在した時にはいつも良くしてもらっている。そこには従姉妹が高校生の時に買ったという、ニューヨークで始まったスタートアップのデザイン会社(Holstee社)の社訓だという特大ポスターが飾ってある。
https://www.holstee.com/pages/about#founding-story-section をざっと読むと、三人の若者が2009年に何の将来の当てもないまま仕事を辞め、Tシャツを作る小さな会社を立ち上げ、その時に社訓の代わりにManifestoとして書いて発表したところ、その内容が世界中からの賛同を呼び、グッズ化して14ヶ国語に翻訳されているという。現在サイトをみるとTシャツは全く売っていなく、このポスターやカードなどを売っているから、人生は何があるかわからないものだ。私も日本に戻ってから、そう大きくないがポスターをメルカリで入手し(なんでも売っているなあメルカリ)額に入れてデスクの側において、読んでいる。全文を以下に掲載したい。

“ THIS IS YOUR LIFE.
DO WHAT YOU LOVE, AND DO IT OFTEN.
IF YOU DON’T LIKE SOMETHING, CHANGE IT.
IF YOU DON’T LIKE YOUR JOB, QUIT.
IF YOU DON’T HAVE ENOUGH TIME, STOP WATCHING TV.
IF YOU ARE LOOKING FOR THE LOVE OF YOUR LIFE, STOP;
THEY WILL BE WAITING FOR YOU WHEN YOU START DOING THINGS YOU LOVE.
STOP OVER ANALYZING, LIFE IS SIMPLE.
ALL EMOTIONS ARE BEAUTIFUL.
WHEN YOU EAT, APPRECIATE EVERY LAST BITE.
OPEN YOUR MIND, ARMS, AND HEART TO NEW THINGS AND PEOPLE,
WE ARE UNITED IN OUR DIFFERENCES.
ASK THE NEXT PERSON YOU SEE WHAT THEIR PASSION IS,
AND SHARE YOUR INSPIRING DREAM WITH THEM.
TRAVEL OFTEN: GETTING LOST WILL HELP YOU FIND YOURSELF.
SOME OPPORTUNITIES ONLY COME ONCE, SEIZE THEM.
LIFE IS ABOUT THE PEOPLE YOU MEET,
AND THE THINGS YOU CREATE WITH THEM
SO GO OUT AND START CREATING.
LIFE IS SHORT.”

今回ご卒業されたみなさん、どんな時も、どんな場所でも、誰といても、一人でも、自分の人生を愛して楽しんで、毎日を過ごしてください。そう書いている自分自身がそのように過ごせないことも大いにありますが、そんな時には鳥の鳴き声や、咲き始めたすみれ、あまり甘くない少しいいお菓子などで自分の機嫌をとりながら、ここに自分がいることを楽しみたいなって思っています。
ご卒業おめでとうございます。そして、それぞれの場所で(いつもでなくともそれなりに)笑顔でいられるように、ご多幸をお祈りします。

言われなくとも毎日我が道をいく飼い猫ティガーとポスターの遭遇

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