佐藤峰研究室/Mine’s Lab

卒業生の皆さんへ

卒業生の皆さん、本日から新生活ですね。どんなスタートですか。私は今日から名古屋です。

改めて、ご卒業と新生活のはなむけに、「アヒンサー」ということばを送りたいと思います。

ヨガと言うと一般的にポーズを思い浮かべると思います。でもヨガ八段階に分かれたウェルビーイングのシステムで、ポーズは三番目になります。その前の二つ(ヤマ・ニヤマ)は日常のこころがけになり、その核にある考えがアヒンサー、日本ではマハトマ・ガンジーの思想としてよく知られているものになります。

でもこれは、人を身体的に傷つけないという意味を大きく超えたことばで、自分を含めた全ての生命を傷つける思考や行為を減らしていくということです。なぜなら、すべての生命に可傷性があるからです。これはどちらかというと、ものごとの未来に広がる可能性ではなく、今現在ある脆弱性に目を向けるという行為になります。経験上、これをやっていれば、たいていのことは大丈夫だろうと思っています。

私自身、立派な人生を歩んではいないし、そうこだわりがあるわけでもないのですが、一つだけ毎日の習慣にしていることがあります。それは毎朝起きたら、自分に向かってare you ok?と尋ねてみることです。自分は不機嫌じゃないか、苦しくないか、大丈夫か。力みなく自然体でいられているか。軽みや遊びの部分をなくしてないか。休めているか。自分の心と身体を誰かからの大事な預かりもののように捉えて、まずは自分をそれなりに整えるようにしています。なぜなら、自分が不機嫌だったり体調が悪かったりしたら、結局人の役にも立てないだろうと実感しているからです。

なんでこんなことを言うかといえば、大半の皆さんは真面目で、周りに気を遣って、ちょっと無理してるように思えるからです。謎なほどに、自己肯定感が低いことも多いです。なんとなくいつも、もっと何かしなきゃと焦ってる。だから、これからの暮らしで、心の不安や身体の不調に陥いることもあるかもしれない。その時に思い出して欲しいからです。

自分の状態がなんだか下り坂という時、真面目なみなさんのことだから、きっとすぐにスマホを手に取って調べて「なんとかしよう」と考えて努力することと思いますが、あまりお勧めしないです。そんな時には、すべての作業を一旦やめて、できればその場を離れて、深呼吸して水でも飲んで、可能ならちょっと休んでみてください。そして自分の中にある「弱い部分」の声に耳を傾けてみてください。そしてその「弱さ」を消そうとしないで、それが教えてくれていることをまずは感じてみてください。必要なら泣いてもいいと思います(そういう時間を私たちはどこかに置いてきてしまいがち)。その上で、自分と言う大事な預かり物が、どうしたら少しでも辛くなくなるか、自分を感じつつ、俯瞰しつつ、焦らずに探っていってみてください。そのことすら辛いようなら、躊躇なく人に頼ってください。体調を崩して、病気になってしまっては元も子もありませんから。

Be the change you wish to see in the world.(世の中に望む変化に、あなた自身がなりなさい)」は、マハトマ・ガンジーの教えに由来する名言の一つです。一見「社会の変革者たれ」というような意味にとってしまうのですが、そうではない。私たちの内面が変われば、外の世界に対する接し方が変わり、結果として周囲や世界も変わっていくというアヒンサーに基づく考え方です。なので、自分や社会、あるいは世界を変えたいと思ったら、自分の痛みに向き合い労わることから始めてみて下さい。

それではお互いに労わりつつ、それなりにほっこりした日々を送っていきましょう!

↑リラックスの大先輩

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